《MUMEI》

そして真奈は『ありえない』ものをポケットから取り出した。いくら暗いからと言って他の物と間違えるはずもない。明らかにそれは『銃』だった。ここでそれが本物か偽物かを確かめようとする馬鹿はいない。

「おいなんだよそれ」

「説明なんていらないでしょ。私の正体を気付いてる石島君にはね。いつから私があずみだって気付いたの」

−−あずみ………確かに真奈との会話にあずみという単語を出したが、真奈=あずみと言った覚えはない。俺が言ったのは『…………次に死ぬのは真奈……いや、あずみだ』と言ったんだ…………駄目だ、俺の言葉も言い訳しようがないぐらいおかしいじゃないか。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫