《MUMEI》

「フラれちゃったよー!!」

・・・・はい?

わぁん、とマンガみたいな声を出しながら、手のひらで顔を覆う男子生徒。
思わず言葉を失う。
驚き、というよりは呆れ。

「・・・・何回目よ」

「反応薄っ!」

私のため息まじりの言葉に、返ってくるのはオーバーリアクション。出入り口にいちゃ邪魔になるから、といつものパイプ椅子を出して勝手に座る男子生徒。

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