《MUMEI》
素人の感性
オレは、第1コーナー進入に備えてマシンをコース右側に寄せる。


1コーナーは、旋回半径が5メートルにも満たない左ヘアピンだ。


パアッ!パアッ!パアァーンッ!!

オレはブレーキングしながら、2速までギアを落としていった。


だがこのギア選択は、あくまでオレの素人感性が選んだ結果である。


実際もっと腕のある奴が走れば、もう一つ高いギアでクリアするのかもしれない。


NSR はヨタヨタと頼りない挙動で左バンクを始めた。

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