《MUMEI》
残酷
   〜栄実視点〜


『栄実・・・?』


麗羅は私の名前を呼ぶ。


・・・・・・・・・。


胸の奥に痛みを感じる。


涙が出そうなのを


我慢して無理やり笑って


顔をあげる。


「麗羅ありがと☆


栄実、カルボナーラが食べたいな☆」


いつもの調子で言う。


こういう時は


笑って誤魔化せばいいの。


麗羅は、それでも


納得してないような顔をして


私を見つめる。


お願い・・・!


放っておいて・・・!


私の中に、これ以上入ってこないで!


そうしないと、自分とした約束を


また破ってしまいそうだから・・・。


そんな私から出た言葉は


あまりにも


残酷なものだった。


「放っておいて・・・。


麗羅には、



・・・・・関係ないでしょ。」

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