《MUMEI》
信じられない…
―梶野が…

梶野があたしより早く来てる…

8時5分前(常に5分前行動)。

教室のドアを開けると―…


「おっす♪
相原おせーぞ!!」


梶野が、いた。


「あんた…どーしたの!?」

「おいおい!
おれだって、やるときゃやるの!!
きょーは相原がおごりだな★」

「や、まだ8時じゃないから」


あたしは遅刻してない。


「げ!!!…おっまえ、空気読めよお!!
せっかく早起きしたのに…」


―梶野、本気で頑張ったんだな…


…よし!!!


「んじゃ、今日はあたしがガリガリくんおごってあげる!!」

「…まじ??やった!!」

「昨日東郷君と喋れたのも、梶野のおかげだしね♪
たまにはいーよ!」

「…動機が不純だ…」

「いーでしょ、別に。
いやだったら
梶野のガリガリくん買わないだけだし」

「あー嘘です!!
ホント優しいなあ、相原さんは!!」

「わかればいーのよ♪」


あーあ。

梶野とだったら
こんなにフツーに話せるのになあ…

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