《MUMEI》
信じられない!!!
「だから、
相原さんのメアド。

―教えてくんないかな??」


―えーと、何言ってんだろ…
この王子様は???


「…聞いてる??相原さーん…」


―ダメだ。
あたしの妄想壁!!
ついに一線を越えてしまった!!!
じゃなきゃ王子様(東郷君)が、
町娘A(あたし)にメアドなんて聞いてくるわけ「相原!!!!」


「るっさいなあ!!
今考えてるんだからちょっと黙って…」


―って梶野!!
あんた何して…!?


「考えるゥ??
お前、即、OKしそうな雰囲気だったじゃねーか」


そう言って梶野は自分のケータイを閉じた。



ついさっきのこと。

課題を終えたあたしと梶野が
グラウンドの横を歩いてたとき。


「あのっ、相原さん!?」


と言う声に振り向くと、

そこにいたのは王子様。


『メアド教えてほしい』


との王子様の仰せのとおり、


ぽかーんとしているあたしを尻目に、

梶野が(勝手に)赤外線送信。

町娘Aのメアドが、
王子様のケータイへ…


とゆーできごとが。


「えっと・・・ごめん!
勝手にもらっちゃって…」


―いえいえ!王子様は謝らないでください!!!

むしろ光栄!!

―でもなんで、あたしのケ−タイなんか…??

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