《MUMEI》

しばらく待ってみたが、その女の子の震えは止まらず、ひたすらに泣いていた。




人通りが少ないとはいえ、目の前で女の子が泣いてるところを人に見られるのは、どんなに自分が悪くなくても結構キツイ‥。



俺はまだ震えている彼女の背中をなだめるようにさすった。




『‥大丈夫か?‥とりあえず、落ち着け。もうあいつ等いないし!』




女の子は頷きながら必死に涙を止めようとしたが、次から次へと溢れてくる。



俺は、このまま外で立っているのもなんだと思い、控え気味に彼女に訪ねた。


『‥ここでこうしてるのも微妙だし、とりあえず車乗ろ?』



女の子は涙を拭いながら頷いた。






俺が車まで彼女をエスコートして、助手席のドアを開けてあげると、彼女はペコっと頭を下げて中に入った。



俺も助手席のドアを閉めると、運転席側に回り、ドアを開け、中に入った。









車内には俺がさっきまで聴いていた音楽が流れている

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