《MUMEI》
加奈子の場合
私は昨日、失恋した。彼に他に好きな人が居ると言われた。私は忘れる為に妄想にふけった。私が橋から飛び降りて死のうとしている所を、知らない男が助けてくれた。私は泣きながら、その人に抱きついた。そうしたらその人、私の手をひいて「行こう」って言った。ワケもわからず私はついて行った。彼の家だった。「えっ?ちょっと待って!」すると彼は「いいから!大丈夫だから早く!」って言って玄関のドアを開けて私を招き入れた。彼のお母さんが出てきて「お帰りなさい!あら可愛いお嬢さん付きね」と言ってニコニコと迎えてくれた。私は図々しくも夕飯までご馳走になってしまい、何だかとても楽しかった。さっきまで死のうとしていたのが嘘の様だ。時間も遅くなって来た。彼が私の事を送ってくれる途中「もう死のうなんて考えちゃダメだよ」「うん」 「何かあったら
この携番に電 話して。すぐ に飛んでくか ら!」そして新しい恋が始まるのだった。 「キャア〜!ありえなぁ〜い!でも今の妄想で新たな気持ちになれたぞ!イェ〜イ!失恋バンザイ!未来に乾杯!妄想ありがとう」

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