《MUMEI》
遅刻!!!
目を覚ますと…

時計の針は

10:30を指していた。

ケータイには、
梶野からの着信履歴。


「うっそ…!!!」


急いで学校に行く準備をして、
家を飛び出した。

こんなに寝坊したの初めてだ!!!


「あーもうっ!!」


猛スピードで自転車をこぐ。


―梶野、待ってるかな…!?

交差点の信号待ちで、
梶野に電話を掛ける…

けど、出ない。


怒っちゃったかな!?

もういないかも…

―でも…
とにかく、急ごう!!


信号が青になるとともに、
あたしはペダルに掛けた足に力を込めた。

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