《MUMEI》
俺は一端自宅へと戻ってきた。
携帯を充電器に差し込むと、メールや着信がたくさん入っている。
簡単にチェックする中、秀幸からも電話やメールが入っていて、俺は一番に開いた。
留守番サービスにかける。
すると…
愛しい人の声が…入っていた…。
――おやすみって一言入っていただけ…。
どうしても消去できなくて…、
また涙が出てきた。
もう一度声が聞きたくて、また聞いてしまう…。
それでも消去出来ない……。
今度はメールを開く。
―――――――
声が聞きたい
―――――――
――涙が止まらない。
秀幸も俺の声聞きたいって…思ってくれている…。
そうだった…
俺が秀幸を好きなだけじゃなくて、秀幸だって俺の事…。
俺は酷い…。
秀幸に会いたくて…
せめて声が聞きたくて堪らない…。
こんなにも直哉が苦しんでるのに、直哉が大変なのに……。
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