《MUMEI》 確かに、あたしは暇だ。 花火大会があるのは夏休み最終日の前日で、 マキは、その日まで家族で沖縄旅行。 一緒に花火大会に行くような相手はいない。 「…別にいーけど… 何であたし??」 「だって、補習をともにした戦友だろ!? 記念に、さ!!」 「あたしでいいの??」 「なーに言ってんの! 『相原が』いいんだって♪ …こんな美人連れてたら、自慢できんだろ??」 ―それは、嘘だ。 でもまあ、騙されてやろう! 「わかった! じゃあ、夜7時に川原集合ね! ―遅れないでよ??」 「とーぜん♪ ―浴衣着て来いよ??」 「…考えとく」 「―おい!!夏の風物詩だろ!! 着て来いって!!」 いつもの、 なんでもない梶野との会話。 それは いつの間にか あたしにとって とても心地いいものになっていた。 前へ |次へ |
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