《MUMEI》 花火大会家から川原までの距離はそう遠くないので、 歩いて行くことにした。 あたしはいいって言ったのに、 お母さんは髪やお化粧まで手を尽くしてくれた。 (ほんと、こーゆうのだけは得意なんだから…) 7時前。 川原は、カップルや家族連れで賑わっていた。 所狭しと並んだ屋台からはいい匂い。 ―なんだか恥ずかしくなってきた。 やっぱり、気合入れすぎっぽい?? 可愛く着飾る必要なんか無いのに… 帰って着替えてこようか、なんて考え始めたとき… こっちへ歩いてくる梶野を見つけた。 もう、腹くくるしかない!! そうだよ!浴衣着て来いってゆったのあっちだし。 もし笑ったらまた蹴り入れてやる!! ―よし! 「梶野!!」 少し大きな声で 名前を、呼んだ。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |