《MUMEI》
「はーん…、なんかあの子天然入ってるからなあ…、それよりあの子なーんか誰かに似てるんだよな、
なあ、誰かに似てねー?」
「…気のせいだろ、
アンだけの美形二人といねーだろ…」
本人が言わねーんだ。
それに離婚してるし…
きっと…ばれたくねー筈だ。
「全く!あんな美人モノにしやがって!秀幸なんか早死にしちまえ!」
俺は笑いながらまた裕斗にメールを打ち出す。
明日は完全に収録がない、次に会えるのは…
――俺の誕生日の日だ。
今更誕生日なんて年でもねえが、それにかこつける理由が俺達には出来た。
――どうしても本人と約束を取り付けて、
予約を入れたい。
折角だからお洒落なレストランと豪華なスイートルームなんかで夜を過ごしたいじゃねーか。
俺はメールを送信した。
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