《MUMEI》

「じゃあ…さようなら」
 
 
フェンスを乗り越え
今まさに落ちようとした時 
フッと頭の中に昔の記憶がよぎった
 
 
 
小学生の私がいてお母さんがいる…
 
 
「いい?明菜、お母さんいつ死んでしまうかわからないけど これだけは約束して」
 
 
 
「明菜はこれから中学生になるからまだ先のことだけれど、どんなことがあっても高校だけはちゃんと卒業してほしいの」
 
 
「明菜にお母さんと同じ道歩ませたくないから…。」 
 
 
「うん!!わかった!!高校は絶対に卒業するよ!!!」
 
 
私は落ちずにその場に膝をついた
 
 
―そうだった…
 
 
―私お母さんと約束したんだった…

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