《MUMEI》
ファン
新学期2日目。
昨日は、体育館に移動する途中に、
たくさんのひそひそ声が聞こえてきた。


『あれあれ!あのちっこい方!』

『え〜!?あれ??うざッッ!!』

『別に可愛くも無いクセして二股とかありえん…(笑)』

『ね〜!!しかも、東郷君だよ!?』


声のするほうを振り返っても、
誰が言ってるのかなんてわからない。


…怖かった。


昨日は、また噂が広がるのが怖くて、
一人で帰った。


東郷君から『大丈夫?』っていう内容のメールが来たけど、
『大丈夫♪心配しないで!』って返した。



そして、今日……


靴箱には






『ウザイ』

『消えろ』






―早く、止めさせなきゃ。


溢れそうになる涙をこらえて、

教室への階段を駆け上った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫