《MUMEI》
お前を買う
「秋菜はさぁ〜高校生??」


「うん…4月から高3」


「うっわぁ!!偶然!!俺もなんだよね♪」


知ってるよ……。

雑誌でチラッと見たことある。

「俺、これからどうしよ〜…」

「見つかったらどうするの??」

「おしまいだな…」


芸能界ってよく分からないけど大変そう……。


「私さぁ…」


自分で驚いた。


何を喋るんだろ……。私…。


「何??」


「売り物なんだよね」


「……………はい!?」


「私…自分を人に売ってんの。何故かって聞きたいだろうけど簡単に言えばお父さんとお母さんにそう言われたから……お金をもらってその人の言う通りに従うの……期間は長くて3ヶ月でやってる………」


彼は呆然としていた。

そりゃあ、いきなりこんな事言われたら誰だってビックリだよね。


でも次の瞬間に思ってもない言葉が私に浴びせられた。


「じゃあ…俺、お前を買う」


「えっ!?」


「1人で逃げるの嫌だから一緒に来て」


「本気で言ってるの????」


「うん」


信じられない……。


彼はしかも芸能人だし……。


「いいよね?」


私は文句を言ってはいけないんだ……。













「分かった……」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫