《MUMEI》
逆の立場
「沖縄ついた〜〜!!!!!!!」


「着いたはいいけどさぁ…私たち何処に寝泊まりするの?」


「心配ご無用♪俺、小さいころは沖縄に住んでてその時の家がまだあるから!!そこで平気!!必要なモノは全てそろってます!!」


へぇ〜〜〜。


何か意外…………。










歩いて15分。


彼の……じゃなくて雅樹が住んでいた家に着いた。


「結構、綺麗なんだね」


「だろ!?新築並みだし」


そこまでいかないけど…。


心の何処かでそんな事を思いつつも家に入る。


「懐かしい香りがする〜」


雅樹はソファーに寝そべりながら子供みたいに無邪気に笑う。

男前な顔して無邪気な笑顔するなんて…。


きっと、ファンの子たちは知らないだろうな。


「雅樹…期間はどれくらい?」


「とりあえず3ヶ月」


「分かった」


って、3ヶ月も芸能活動やらないつもり??


それはヤバイような気が…。


「俺、風呂はいる」


そう言って雅樹はお風呂場へと行ってしまった。









雅樹がお風呂に入っている間、ただソファーに寝そべったり、ケータイをいじくったりしていた。


「秋菜?風呂はいる?」


「あっ…入る」













夜―…


やっぱり雅樹も男…。


ヤるんだろなぁ…。


「秋菜…人の言うこときくのかったるくない?」


「そんな事ないよ」


「秋菜はそう思ってるかもしれないけど体はもう、限界なんじゃない?」


私の体が……??


「だからさ〜俺と秋菜…立場、逆になろ?」


立場を逆にする?


意味分からない。


「俺が秋菜の言うこときくの」


「雅樹が…??」


「そう。秋菜だって実を言えば退屈だろ?」


そうなのかな…。


退屈なのかな…??


「うん…ありがとう…雅樹…」


「わぁ〜!!秋菜が俺に"ありがとう"って言った!」


「え??おかしい?」

「違う!!嬉しいんだよ!!」


感情とゆうものは時々、残酷なもの。


だけど、あなたの感情はどこか特別だった…。

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