《MUMEI》
「何謝ってンだよ…」
「だって…、力全然抜けなくて…ゴメン…」
―――無理矢理男の俺に犯されてんのに…、
――コイツ……。
加藤の涙が止まらない目尻にキスをして、唇で何度も拭う。
唇に感じる睫毛が擽ったくて…、
僅かに感じる瞬きが何故か心地よくて……。
「ふぅうう…、あはあ…、ああっ、たかしぃ、ぁあっ!」
俺はゆっくりと抽挿をはじめ、加藤を抱きすくめる。
加藤もいつしか俺の腰に脚を絡め俺に爪を立ててしがみついていた。
「加藤…、加藤…」
上手く力が抜けないながらもズルズルとすっかり慣れてしまった加藤の密部。
シャツをたくし上げ胸元まで肌を露出させ、俺はどんどん早く突く。
「はああ、あああっ、ケツ壊れちゃう…、ああっ、もうムリ、やぁあ、ああ―――っ!」
加藤は突然、いやいやをする様に頭を左右にふりだした。
首筋にうっすらと汗を浮かべ、頬や耳が真っ赤に染まって…。
「…ワリイ、すっげー熱くて…めっちゃ気持ちい…、はぁ、かとう…、イきたい…、もっと動きてー…いい?
動いてイってい?」
「ふぅぅ、ふぁぁぁ、イって…、イって…早くイって…、も…躰もたない、早く、はぁあ、ダメ…イって…」
俺は加藤の片足を肩に担ぎ…、いわゆる松葉くずしにして更に深く腰を進める。
「あーっ!苦しー!
いヤだ――っ!あ――っ!ああ――っ!」
俺の背中に爪をたてながら狂った様に泣きじゃくりだす加藤。
俺の腹に加藤の硬さを…感じる…。
「はっ…イイの…間違いだろ?、
お前なんか…スゲー感じてきてんじゃん…、感じ過ぎて怖くなったんだろ?辛いんじゃなくて…気持ち良くなっちまって…乱れてる自分が怖いんだろ?」
「ウソ…だ…、感じてない…ふぅうん…感じて…ない…」
俺は腰の動きをピタリと止め、加藤の顔を覗く。
暫くそのままでいると…加藤は甘く呼吸を乱しながら…薄く眼を開けた。
「はあ…、して…、さっきの…」
「じゃ、感じてる、気持ちイイって言えよ」
俺は意地悪をしてみる。
すると加藤は恨めしそうに涙目で俺を見上げながら
「…気持ち…イイ…、感じる…して…もう…ヤだ…」
俺達は奪う様に深いキスをしながら、
…俺は夢中で加藤を抱いた。
ひたすら激しく…
加藤も甘い喘ぎ声を繰り返し…
「イッちゃう、ああっ、たかし、たかし…ああぁ――――っ…」
加藤がイったのを見届けた後…俺も加藤の中で…
欲望を吐き出した。
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