《MUMEI》 女は口を開くこともなく、車内の重く冷たい沈黙は続く。 が、それに構うことなく、指輪を見つめながら男は話を続ける。 「このお前の欲しがってた指輪。 お前に会う暇すら惜しんでバイトで稼いでたから長い間会えなかったけどさ。 やっと二人で買いに行ったろ。 お前に直前まで隠してたから、あの時のお前の驚いて喜んでる笑顔、今でも忘れないよ。 その後公園のベンチで、キスしてさ… あぁ、このときが続くならどれだけ幸せだろうって」 前へ |次へ |
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