《MUMEI》
エピローグ
「ただいま」
夕飯を作っている母の背にそれだけ言い音無唯は2階にある自分の部屋に上がって行った。制服から部屋着に着替え何気なくテレビを点けてみる。
「え!!じゃあ山田さんは未来から来たと言うことですか?」
司会者の大袈裟なリアクションに気分をよくしたのか山田は意気揚々と語りだした。
「その通りです私は未来から来ました」
またくだらないワイドショーだろう、そう思い唯はチャンネルを変えようとリモコンに手を伸ばした。
「実は私人を殺してしまったんです。」
チャンネルを変えようとしていた手が止まり唯はテレビの画面をじっと見つめた。
「人を殺したとはどういうことなんでしょうか??」「そのままの意味ですよ。」
そして山田はこう続けた。「ただし未来でね。」
そして山田はうすら笑いを浮かべた。スタジオに一瞬の静寂が流れた。
「唯ご飯よ〜」
母の声に少しびっくりしながら唯はテレビをきり階段を降りて行った。唯はご飯を食べながらもあの山田のうすら笑いを思い出していた。

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