《MUMEI》
番外編―同窓会―
みんなで涙を流したあの日が、もう15年も昔の話になっていた。

―廣木 湊
警視庁捜査一課所属―

東京からわざわざ休暇を取ってまで故郷であるこの地に来たのにはわけがあった。

木村 早紀から手紙があったからだ。
『☆同窓会のお知らせ☆
三月十二日に三年二組の教室で同窓会を行います。
是非来て下さい。待ってます♪

幹事 木村 早紀』俺は参加の方に丸を付け早紀へ送った。

そして今日‥15年ぶりに、あいつらの顔が拝めると来た。行かないはずがない。

俺は学校の坂の下に立って、ある人を待って居た。
「湊〜!!」
俺が振り返ると、凌一が手を大きく振って走って来た。
「凌一久しぶり!」
「まったく‥学校に車置け無いってひでーよな?」
第一声がコレかよ。
確かに不便だけど、久しぶりに友達に会ってコレは酷い!!

「行こうぜ。」
凌一の声で俺は我に返り、二人坂を上った。


15年ぶりの学校の坂はきつかった。

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