《MUMEI》
抱擁
ある日、瀬里奈は修吾に≪高校時代の松木薫って覚えてる?≫ 「えっ?覚えてるよ、ってか何で瀬里奈ちゃんそんなこと知ってるの?」 ≪今迄、言えなかったけど、ごめんなさい・・≫「瀬里奈ちゃん?」≪だって私が薫なんだもの≫「・・・」≪驚かないの?≫「・・・薫だって分かってたよ」 ≪エッ!?じゃあ薫だって分かってて知らないふりしてたの? 「そうだよ。最初は驚いたさ。でも愛してしまったんだ」 瀬里奈になった薫は驚きやら嬉しさやらで頭が混乱していた。≪修吾、私も貴方の事を愛しているわ。でも私は元々男性だし、結婚も出産も出来ないわ。悔しいけど貴方を幸せには出来ないのよ≫「薫、良く聞くんだ!俺は今でも十分幸せだ。お前が居るからだ。俺は大学時代に両親が病気で相次いで亡くなった。だから1人なんだ。結婚も子供もいなくていい!だけど俺と一緒に居てくれ!」修吾の言葉に薫は戸惑った。その時、修吾は薫を抱き寄せた。薫に何の迷いも無くなった。≪修吾!≫「薫」2人は影は重なった。

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