《MUMEI》
特別フリー走行
岡ヤン『言うてみるもんやな〜(笑)

 オレも後で走ろ…』

岡ヤンは笑いながらオレのグローブを投げてよこしてくれた。


オレ『あのオフィシャルの兄ちゃんのお陰なんよ。』

オレが指差す先に、先ほどの係員の兄ちゃんが立っていた。


オレの特別フリー走行に立ち会うためだろう…。

そこは真夏の直射日光が容赦無く照り付けるコース脇だったが、気にもせずに立っていてくれた。


オレは感謝をこめて会釈すると、係員の兄ちゃんも右手を挙げて応えてくれた。


嬉しさに思わず気合いが入る…。

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