《MUMEI》 告白沈黙を破るように、一條が口を開いた。 「最近さ…澤木さん俺の事避けてるよな…。」 「…ぇ…それは…。」 菜々は少し同様した。 「俺があんな事したの、やっぱり嫌だったよな……。 ごめん。」 「…ぅん。ちょっとびっくりしたから…。でも避けたとかじゃなくて!話すタイミングがつかめなくて…その…」 「…本当に…?じゃなんでいつもみたいに話してくれなくなったのさ。」 「……は、恥ずかしくて…。」 菜々は小さい声て言った。 「え?何?」 「だから…は、恥ずかしかったの!一條君急にあんな事するんだもん…。その後どうしたらいいかわかんなくて…。」 「…じゃあ…嫌じゃなかったって事…?」 「…それは。」 菜々は言葉に詰まるとうつむいたままになってしまった。そんな菜々を一條は優しく抱き締めた。 「!一條君…!離して…!」 「澤木さん…俺もうダメだ。」 「一條君…。」 「…付き合ってほしい…。」菜々を抱き締めたままで一條が呟いた。 「……え?」 「好きなんだ…」 沈黙がつづいた。 「……ぅん…」 前へ |次へ |
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