《MUMEI》
*。*ウザイ奴*。*=智希=
………マジでムカツク……。


花坂 龍也…。


この前、きたばっかりのクセに調子のりやがって。













「智希〜♪」


教室に入ってイライラする俺に陽気に話しかけてきたのは、吉田 和哉。


俺の一番、仲のいい奴。


「何だよ和哉」


「あっれ〜?智希もしかしてご機嫌ナナメですか〜??」


「うるさい」


「怖い智希がでてるぞ♪」


俺は機嫌が悪くなると性格が180度回転する。


自分でも何故か分からないんだけど、小3の時かららしい。


「花坂がウザイ」


「なるほど―♪だからイラついてるのかぁ!!」


「何で愛梨沙があんな奴と…和哉もムカツクだろ?アイツ」


「え〜」


「お前、愛梨沙が好きなんだろ?」

そう………。


和哉は入学式に愛梨沙に一目惚れ。


で、同じクラスになってまた惚れ直した……らしい。


まぁ、俺が愛梨沙のことを好きなのは言わなくても分かるだろう。


「好きだけどさぁ…」


「ならムカツクだろ」


「まぁね〜」


愛梨沙をあんな奴に渡すわけにいかない。


ましてや、来たばかりの奴なんかに。


「愛梨沙!!!!そういえばもうすぐ、夏休みだね!!」


「あっ!!そうだった!!」


突然、愛梨沙たちの声が聞こえた。


そういえば…………。


もうすぐ夏休みか……。


「和哉、夏休み予定ある?」


「特にねぇよ♪」


「俺とお前と愛梨沙と早川(夏子の名字)で遊ぼうか」


「マジ!?」


「あっ……あと花坂も」


「えっ!?ウザイ奴を誘うの?」


「面白そうだろ?5人のが」


俺が不適な笑みを浮かべると和哉は「お前らしい」と言いながら笑った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫