《MUMEI》
*。*双子*。*
夏子に言われて気がついた。


そういえばそうかぁ〜。


もうすぐ夏休みだ!!!!!


「やっぱりさぁ〜龍也くんと遊ぶの??」


「はっ!?えっ!?私と龍也はそんな関係じゃないから!!!!!」


「照れなくてもいいのよ♪お似合いだから♪」


夏子は何だか楽しそう………。


さすがドS……!!!!


「あっ!!龍也くんが帰ってきたよ!!」


夏子はドアを指差し、にやつきながら私をみる。


あ〜もう!!!!!!


夏子のバカ!!!



「愛梨沙〜何の話してたの??」


龍也が私と夏子のところまで来て私に聞いた………


のに!!!!!


「夏休みについて話してたの♪」


……って楽しそうに夏子が答える!?


あ〜もう!!!!!!(本日2回目)


そんなとき――………。


「あ〜り〜さ〜チャン♪」


陽気な声で私を呼びながら私の肩を叩いたのは言わなくても分かると思うが智希。


「なっ何よ!?」


「今、夏休みの話してたよね??」

「うん…まぁ…」


その時気付いた。


智希と龍也が睨み合っていることを………。


何故!?


「藤宮あっちいって!!!」


そう言ったのは夏子だった。


「何だよ〜早川つめたいなぁ」


智希にそう言われて夏子は顔を赤くした。


皆さん勘違いしないでほしい。


コレ…………。


夏子は智希の一言に"ドキッ"としたのではない。


キレたのだ。


「うっるせ〜!!!!!早よあっちに行け!!!!!!」


きゃ〜!!!!!


夏子がキレたぁ〜!!


突然の出来事に龍也は目を丸くしている。


実は…………


夏子は智希が大嫌い…なのだ。


そして…………


2人は双子である。


何故、名字が違うか……。



それは2人の両親が離婚をしたから。


夏子はお母さん側へ。


智希はお父さん側へ。


そして何故、名字で呼び合っているか。


それは夏子がそうしたかった…らしい。


智希に"夏子"と呼ばれるのが嫌だったらしい。


初めてそれを知った時、私はめっちゃビックリしたのを今でも鮮明に覚えてる。


「早川〜ヒドイよお前!!!!!」


そう言って智希はさり気なく夏子の肩を叩いた…………


瞬間………………


「私に触るなぁ〜〜〜!!!!!!!!」


夏子が智希にビンタを一発。










そのビンタの音が教室中に響いたのは言うまでもない。

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