《MUMEI》

いきなり手を握られたなのちゃんはちょっとびっくりしてたけど、俺の手を握りかえしてくれた。


「記憶なんてなくてもさ。これからたくさんの思い出を作ればいいじゃん。
そうしている間に記憶戻るかもしれないし。
ほら記憶なんてどうせあったって終わった出来事だろ?
今を大切にすればいいんだよ。
なっ?」


一気に喋ったから酷く疲れた。

なのちゃんはびっくりしてたけど、それから後はずっと笑ってた。


「あははははははは!」


「何だよ!笑うな!」


真っ赤になって怒鳴る俺を見て更に笑いが増す。



「あはは・・・ありがとッ」


そう言って立つとなのちゃんはおばあちゃんを探しにいった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫