《MUMEI》
*。*皆の涙*。*
――……………


―『愛梨沙には負けないから!俺、花火は得意だからな!』―


……………――――












「……………さ!……りさ…!!愛梨沙ッ!!!!」


私は目を覚ました。


目を開けるとそこには涙でぐしゃぐしゃになった夏子の顔があった。


「……な…夏子……????」


「愛梨沙ッ………!!!!!」


夏子は涙声で私を呼んでギュッと抱き締めた。


そして、目が赤くなっている龍也たちもいた。


皆…………


泣いたの…………????



「愛梨沙ッ!!良かった………!!」

そう言ってまた泣き始めたのは和哉くんだった。


「愛梨沙チャンッッ!!本当に良かった…!!俺が線香花火やらなければこんなことには……本当にごめん……!!」


智希は腕で自分の顔を抑えながら…泣きながらそう言った。


「……愛梨沙……本当に……良かった…ッ…!!」


今にも………


消えそうな声で……


龍也は言った。













皆……


ごめん……。


ごめんね…。



皆の涙をみたこの日……。




私は凄く胸が苦しくなった。

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