《MUMEI》
+。。まだ好き。。+
長くてと〜ってもつまらない入学式はあっけなく終わった。


一番、印象的なのは長ったらしい理事長の話。


まぁ、ほとんど聞いてなかったんだけど…(笑)


そして今は中学時代の友達でカラオケに来ているのだ!


まぁ、皆同じ学校だけど。


「今日は盛り上がるぜ〜!!」


チョーハイテンションなのは、
月岡 光介(ツキオカ コウスケ)
無邪気な笑顔が女の子たちに大人気!!
バスケが得意なんだ♪
ちなみにクラスは1組。


「私も歌いまくるよ〜!!」


そのテンションにのっているのは、
佐藤 美優(サトウ ミユ)
この子は見た目はちょっと怖いギャル。
でも性格は凄くよくて、皆の頼れる存在!
そして私の良き相談相手。
クラスは4組。


「そんなテンションにのれるか」

カラオケでは絶対に歌わないクールな男の子。
佐藤 健人(サトウ ケント)
茶色い髪でクール。
そんなところがいいのか、女子にはモテモテ!!
昔には意外な過去が…。
そして美優ちゃんの双子の弟。クラスは6組。


「俺、帰りたいんだけど」


またまたクールな美少年。
朝比奈 隼人(アサヒナ ハヤト)
彼はかなりのイケメン。
女子が彼氏にしたい人・No.1!! サッカーが得意!
そして彼は意外なことに…
私の元カレ。
クラスは7組。


実は私はまだ隼人くんのことが好きなんだ…。


実は智菜ちゃんと美優ちゃんは隼人くんに片思い中!!


私を含め、合計・8人で来てる!

「隼人と健人も歌えよ〜♪お前ら、絶対に歌うまいから!!」


「俺の分は光介が歌え」


隼人くんは爽健美茶を口に流し込んでからそう言った。


「俺の分も」


健人くんはメニューを見ながらそう言う。


「お前らノリわりぃなぁ〜!!せっかくの入学祝いだぜ!?」


「光介が盛り上げろよ♪」


健人くんは笑いながら光介くんに言った。


女子たちはそんな男子たちをお構いなしに次の曲を決める。


「咲菜ッ!!一緒に大塚愛の"さくらんぼ"歌お☆」


「恥ずかしいよ…!!1人で歌いなよ〜」


智菜ちゃんは咲菜ちゃんとそんな言い合い。


「舞ちゃん!コレ歌お☆スピッツの"チェリー"♪」


「あっ!!いいねぇ…♪梓ちゃんも一緒にどう〜?」


いきなり舞ちゃんと美優ちゃんに話をふられ、私はビックリ。

だけどすぐに……


「遠慮しとく…」


と、答えた。


「スピッツなら俺も歌う〜♪」


私たちの会話の間に光介くんが割り込んできた。


「おっ!!光介ノリいいねぇ♪じゃあ、私と美優ちゃんと光介で歌おう!!」


そして3人はマイクを持って曲をいれた。


「じゃあスピッツで…………"チェリー"!!!!!」


3人は順番に歌いだした。


最初は美優ちゃん、2番は舞ちゃん、3番が光介くんだ。


サビまできた時、私はふとおもった。


この歌ってすごくいい…。


前々から好きな曲だったけど無心で聴いていると、今まで考えられなかった歌詞の意味を1つ1つ、理解することが出来る。

"愛してるの響きだけで 強くなれる気がしたよ"

私と隼人くんが付き合っている時……


2人は幼かった。


考えることがまだ未熟で…お互いの気持ちを理解しあえなかった。


そして……


『俺たちはきっと……一緒にいても幸せになれないかもしれない……。梓のことは好きだ…だけど、俺たちがこのまま付き合い続けてもお互いを理解できなくて傷つけ合うかもしれない。

俺が勝手に決めてごめん…。


つらいけど……別れよう……』


中2の冬に隼人くんは私に別れをきりだした。


私は素直に受け入れた。


そのとうりだったから。




傷つけ合うのが嫌だったから。



でもやっぱり好き。



諦めきれない。




私はまだ…


隼人くんが好き。




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