《MUMEI》

コース上には出走する殆どのチームのマシンが走っており、決勝レースさながらの風景が展開されていた。

そんな中でも岡ヤンの走りだけは、異次元の速さだった。


兄貴『やっぱ速いな〜…

 オマエ次第で上位も夢じゃねーんだがなぁ…(溜息)』

オレ『…。』

兄貴の言葉が胸に突き刺さる…。


(もっと走りたい…。)


あれだけ走り込んだにも関わらず、まだやり残した事があるような不安に駆られる。


マシンがもう1台あれば、直ぐにでもコースインしたい心境だ…。

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