《MUMEI》

「ようこそ扉の中へ。」


「何がようこそだ!私は帰る。」


私は振り返り扉から出ようとした。


「待って下さい。僕と売買しませんか?」


「売買だと?」


私は椅子に座っている黒子を見た。


「はい。あなたは娘さんを殺した男を、自分の手で殺したいと思っていますよね。」


「何でそれを…。」


「僕があなたの願いを買いましょう。」


「私の願いを買うだと?」


「はい。」

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