《MUMEI》
最終章・ジレンマ
 はっと、我に返りベットを振り返る。


 悠也は、まだ固く目を閉じている。


 遠くから救急車のサイレンが、耳にこだましていた。




 愛し過ぎないように。

 愛しすぎて、自分も相手もがんじがらめにしないように。

 あたしは、愛しすぎると相手を酸欠になる程、追い詰めてしまう。相手が苦しがっている事さえ気が付かない。

 だからもう二度と誰かを愛さない。諦めると決めたらちゃんと諦める。二度と会わないと決めたら本当に二度と会わない。

 あたしがあたしを裏切る事がないように。他人を愛するくらいなら自分自身を愛するように。


 もう、愛なんかいらない。


 嘘だ。

私は、誰よりも愛を欲する餓鬼だ。

 愛のジレンマに私は、また蝕まれそして、また負けてしまった・・・・・。

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