《MUMEI》
+。。幼なじみから恋人へ。。+
「………ウソだろ?」


光介くんは私たちも見ずにただただ下を見ていた。


「光介?何かあんのか?」


健人くんがそう聞いても光介くんは答えない。


「光介?」


隼人くんが聞いても………


光介くんは黙ったまま……。


心配になった私たちは混乱してきた。


「…………りな………」


「光介!?」


「…………咲梨菜…………」


小さな声で……


光介くんはそう言った。





「知り合いなのか?」


健人くんはそう聞いた。


「……幼なじみだ………」


えっ……………?


「本当に?」


舞ちゃんが聞くと光介くんは静かに頷いた。


「………咲梨菜は俺の幼なじみだ………だけど……離ればなれになった……俺の両親が死んじまって……妹と2人で…東京にある親戚の家に…住むことになった…」



光介くん……。


光介くんは今にも消えそうな声で私たちに一生懸命、話してくれた。


「……俺は泣いた……妹に"泣いちゃダメ"って言われたけど泣いた……すっげぇ後悔してたんだ……」


光介くん………


あなたは…………………


「俺……………








咲梨菜のこと好きなんだ…」



別れる時に…本当の想いを…


自分の気持ちを……


伝えることが…出来なかったんだね。



「……もう二度と会えねぇかと思ってた……咲梨菜に…」


光介くんがそう言った………



その時…………


―バンッ


屋上のドアが勢いよく開いた。


そこに立っていたのは…


「光介くんッッ―……!」


咲梨菜さんだった……。


彼女は泣いていた。


綺麗に整えられた髪も今は崩れ気味……。


「さっ……咲梨菜ッッ!?」


「もう二度と会えないかと思ってたよ……光介くんッッ!!!!」


光介くんは持っていたペットボトルを落とし、咲梨菜さんの元走った。


私たちは邪魔者だったのでそこで退散した。


まぁ…


結果は分かるよね?




「咲梨菜………俺…お前のことずっと…好きだった…」


「光介くん…私もだよ…!!」









運命的に再会した2人は…





"幼なじみ"


から、


"恋人"


へ……変わった。





.

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