《MUMEI》
インセンス
(いらっしゃいませ)




≪☆〇×△!≫


≪◇〇×∞!≫



≪キェーッ!≫



客達は一斉に傘をすぼめ、傘の先を凶器にアキラめがけて襲って来る


みんな極度の興奮状態にある



≪死ねー!≫



≪早くオリジナル出しやがれ〜≫



≪お前なんか喰ってやる!≫


アキラは傘で左目を突かれた


(ギャァ〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アッッ!


そして腕に噛み付かれた




ウワァ〜・・・・・・・・・・・・・・ァァッ!




カラダ中、傘の先で突かれまくった



そして右目さえも突かれた



ウギャァァァァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 痛いッッッンーウッ!みっ!見えない!見えない!見えない!見えない!ウゥッ・・・・・・・・(お前ら!何処に居やがる!何て事しやがるんだ!ふざけるな!)



すると一斉に笑い声が聞こえる


≪アハハハハッ ウフフフフッ≫


≪ハハッ!ワタシタチノ、カチネ!≫



≪ンフッ!アァタノシィ≫


≪オホホホホッ!モットヤリマショウ≫






<ドスッ!>
<ブサッ!>


(痛いっ!止めてくれっ!止めろ!止めるんだ!)


≪ソーレッ!≫

<ズブッ!_________ウオォォォッ_____________________ 右耳に鋭い痛み



(鼓膜を潰されたんだ・・・)



鼻血が出るのを感じる



(止めろ!止めるんだ!何が望みだ?!)



≪オリジナル≫
≪オリジナル≫
≪オリジナル≫
≪オリジナル≫ ≪オリジナル≫



(カウンターの中に100あるから好きにしろ!そのかわり僕を殺したら2度とオリジナルは作れないからな!)




[ガサゴソガサゴソ]


[テクテクテクテク]


[コツコツコツコツ]


[カツカツカツカツ]


[ザッザッザッザッ]



微かに聞こえる足音で人が去って行ったと感じた


救急車を呼ぶにも見えない



ボロボロにされたカラダで動く事も、ままならない



アキラは一刻も早く、その場を立ち去りたかった




(これは罰なのか?)






(僕が例の物を使った罰なのか?)





(答えろ精霊?!)




☆アナタハ、ネッタイウリンニシカセイソクシナイ、ワタシタチノ、イノチノミズヲ、ヒトダスケダト、イツワッテ、タクサン、モチカエリマシタネ☆



(人を癒す為に使ったのに、どうしてこんな仕打ちを受けるんだ!)




☆ジュンスイナ、ココロノモチヌシナラ、コンナコトニハナリマセン、アナタハ、ジブンノヨクノタメニ、ワタシタチセイレイノ、イノチノミズヲ、リヨウシタノデス☆



(その罰がコレなのか・・・)



アキラは誰にも気付かれずに倒れた



外は茜色に染まっている





しかし






アキラには







見えなかった


END

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