《MUMEI》
+。。嫌な予感。。+
光介くんと咲梨菜さんが恋人同士になって、早2週間。


2人の噂はすぐに広まった。


光介くんのことが好きな女の子たちの中では、泣き出してしまった子もいたとか…。


私たちはもちろん、祝福した。

咲梨菜さんと付き合い始めた光介くんは毎日が幸せそうで、とても嬉しかった。


そして私たちは咲梨菜さんと友達になることも出来たんだ。


幸せな毎日が続いていた……。



でも…………














「美優ちゃん?」


ある日の昼休み。


私は美優ちゃんに裏庭に来るようにと言われた。


「あっ…梓ちゃん…」


美優ちゃんの様子がおかしいのは直ぐに分かった。


「何か……あったの…??」


「………今からする話……梓ちゃんがどう思うかは梓ちゃん次第………でも1つだけ………約束してほしい」


「………何……?」


「軽蔑したり……避けたりしないでほしい…」


「………え……?」











「…………健人のこと………」










え…………?




「健人くんが………どうかしたの??」


「あのさ……理事長がさぁ…朝会で…話してたこと……覚えてる?」


入学してから直ぐに行われたヤツだ…。



―【急に集めて申し訳ない…最近この学校の高等部の男子生徒が複数の女と夜にたむろっているらしい………何か知っている人は……】―



私は嫌な予感が心の中で駆け巡る。


「……覚えて…るよ」


「…………ソレ………













健人のことなんだ…」











私の嫌な予感は的中した。


「本当………なの……?」


「………うん……」



健人くんは昔、荒れていた。


確か中1の後半ぐらいから。


毎日、違う女の子たちと街中を歩いていたのを覚えてる……。


どんな人から見ても格好いい健人くんは色んな女の子が寄ってきていた。


他校の人もたくさんいた…。


光介くんが"もう止めろ"って言ったことがあったけど健人くんは止めなかったんだ。




そんな健人くんも中3の冬には"もう止めた"って言ってたよ?


あれは何だったの??


「美優ちゃん……いつから?」


「……高校生になって少ししてから……かな…」



「話してくれる?」



私が聞くと美優ちゃんは静かに頷いて話し始めた。








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