《MUMEI》
金髪小僧の力量
金髪の乗った NSR はコースへと繰り出していった。

この時点で先にコントロール・ラインを通過した岡ヤンとは8秒ほどのタイム差があった。

(まさか…ここから岡ヤンに追い付こうというのか!?)

普通のライダーなら無謀とも思える挑戦も、ひょっとすれば予選で岡ヤンに次ぐ2番時計をマークした金髪なら、やってのけるのではないか…?

アグレッシブにヘアピンを攻めてゆく金髪の走りは、オレ達にそんな不安を抱かせるに十分なものだった。

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