《MUMEI》
*。*告白*。*
和哉くんに告白…………


する!




でも…いつがいいだろう?




「今日は昼の便にのって帰るからなぁ!!」


智希がそんなことを言い出し、私は焦った。


もう時間がないじゃん!


どうしよう!?


「とりあえず、帰る支度!」


智希がそう言ったので私と夏子は部屋へ戻った。




「夏子………いつ告白しよう?」

「私が決めることじゃないよ!!」

そんなぁ―――――!!!!!!


やっぱり、自分で考えなくちゃいけないの!?


「和哉くんに告白するのは愛梨沙でしょ!!告白する場所を私が決めてどうする!?」


ぅ゛っ―………


確かに………。




その後の私たちは沈黙状態。


まぁ私は一生懸命、考えてたから喋らなかったんだけど。















「もう沖縄とお別れだ…………」


智希が飛行機に乗った瞬間に言ったコトバ。


すごく寂しそうだった。


私も寂しい。


沖縄…………


いいところだったなぁ……。




私はそう思いながら飛行機に乗り込んだ。






席順は行きと一緒だった。



はぁ………。


結局………告白してないょ…。







私は皆が眠りについた頃、トイレに行った。


和哉くんに告白したい……。


でも…もう………


「愛梨沙!」


へっ!?


私がトイレから出るとそこに立っていたのは和哉くんだった。

私たち以外には誰もいない。


イキナリ鼓動が速くなる……。


「かっ…和哉くん…トイレ?」


「いゃ………違う……愛梨沙を探してた…」


あっ…


私が席にいなかったからか…。


「そっそんなんだっ!ありがと」


上手く喋れない……。


告白は今しかないよ!!


私!!!!!


でも…


「戻ろっか………」


私は和哉くんに背を向けて一歩歩き出した。



その時………


―フワッ


温かいものが私を包んだ。


えっ…


え――――――――!?


かっ……和哉くんに抱きつかれてる!?


ドキドキが聞こえちゃうよー!!


「愛梨沙―……まだ行くな」


―ドクンドクン


和哉くんの息が私の耳にかかっている。


「かっ和哉くんっ」


恥ずかしい―…………


嬉しいけど恥ずかしい―……


「言いたいことがある…」



「えっ?」


「俺…………




愛梨沙のこと……














好きだ――…………………」








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