《MUMEI》

『何に使うんだ?』


俺はテンアに剣を渡した。

テンアは剣をバックの中に入れた。


「街に入るのに武器は不必要だ。」


「そうだよな。武器なんか持っていたら、俺たち敵扱いだよな。」


シンヤはテンアに籠手を渡し、テンアは籠手をバックに入れた。


「そうだ。下手すると牢屋にぶち込まれるぞ。街だけに警戒が強い。」


「でも僕たちって旅人でしょ?旅人なら武器ぐらい持っていても、大丈夫じゃないの?」


「普通の旅人ならな。私たちは猿族。初めて聞く種族が武器を持っていたら、スパイと思われる確率がある。」


『そうなのか。』

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