《MUMEI》
日曜日…昼過ぎの惨劇
ん?…なんだ?あれは…?
「奈美…それ…は?」

奈美の手の中にあるもの…
「うん、お料理の本買って来たの」

何ですとぉぉぉぉ!!!!
「今から作るからちょっと待っててね」

奈美は行ってしまった…

神よ…覚えてろ…

《説明しよう、奈美は内気なかわいい系の美少女という完璧なポジションにも関わらず…料理が全く出来ないのだ…》

(ただ下手って言うんなら別にいい…だが、奈美の作る料理はその辺の毒薬なんかより下手したら殺傷能力が強いかも知れない…)

マズイ…久しぶりに命の危機だ…

小一時間…

「出来たよ!お兄ちゃん」
おぉ…超うまそう

そう…見た目はいいんだ…
でも…死ぬかも…

けど…

「上手に出来てないかも知れないけど…一生懸命…作ったから…」

断れるかぁぁぁぁ!!!

仕方なく食う事に…

今は二本の金のツインテールが悪魔の触角に見える…
恐ろしい妹だ…

その日…俺はトイレで一夜を明かした…


秘密会議…

「なんだかんだ言って
おにぃは優しいよ」

「無理なら断ればいいのに…」

「だって奈美は俺のために一生懸命作ってくれたんだから食べてやらないと…」
「奈美には私がちゃんと料理教えておきますから…」
「是非頼む」

秘密会議終了…

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