《MUMEI》

そんなオレの躊躇いを兄貴は目ざとく見抜いた。

兄貴『なにビビっとるんや!…相手は中坊やんか!?…さっさと行かんかい!』

そして、容赦無くオレが行かざるを得ない状況を作り出してゆく。


年下の者をいなす兄貴の技術は、幼少期からのオレとの壮絶なバトルによって培われたものだろう。


オレ『分かったよ!…行きゃエエんやろ!!』

オレは渋々ロスマンズ・カラーのツナギに足を突っ込んだ。

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