《MUMEI》
フェニックス
僕とモカは絨毯に乗って、薔薇の国へと旅立った


途中、雨が降って来てレンもモカも絨毯も濡れてしまった


≪絨毯が濡れたら落ちるわよ、違う乗り物に変えるわ≫


≪どうするんだ?≫


≪フェニックスを出すわ≫


モカは薔薇の話を一輪出して呪文を唱えた


遠くの方からフェニックスが現れた


≪フェニックスだぁ!≫


≪乗るわよ≫


≪うっ・・うん≫

僕達はフェニックスの背に乗った


≪振り落とされない様にね!≫


≪分かったよモカ≫


辺りを見渡す


城が見えて来た
城の周りは薔薇色になっていて綺麗だった


モカがフェニックスに、城の近くで降ろす様に言った


僕とモカは静かに降りた

フェニックスは空の彼方に帰って行った


僕達は城の様子を、うかがった


イバラの兵士が沢山、城を囲んでいた


その時だった


モカが薔薇の花を一輪取り出し
呪文を唱える


すると何やら大量に出て来た


≪モカ?コレ何?≫

≪催眠弾が入った機関銃よ≫

≪みんな眠るだけで怪我はしないわ≫


≪それって、どの位で効くの?≫


≪即効よぉ≫


≪あっ、そう≫

≪何だぁ〜、モカ一人でも全然来れたじゃん≫


≪そんな事ないわぁ、もしレンが背中を押してくれなかったら、今のアタシは此処に居ないもの、レンのお陰よっ≫と笑った


≪そっかっ≫


モカはレンに銃を渡して


≪片っ端から撃つのよっ、じゃないと、こっちが本物の銃で撃たれてアウトよっ≫


≪わっ・・分かったよ・・・≫


≪じゃあ行くわよぉ〜!≫


僕の心臓が早鐘を打っているのを感じる


≪きっとモカも同じだ≫


モカが僕に合図する


≪突撃だぁ〜≫

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