《MUMEI》
再会
レンは帰り道、また考えていた


ボーッとして歩いていたら


「コンッ・・」


≪痛ぇっ?!≫


「ガラガラ〜ン、コロコロッ」


空から缶が降って来た


<ごめんなさい・・・・・・・痛かったでしょ?>


≪?!≫


≪何処かで聞いた様な綺麗な声・・・・≫


声の主を見る


≪えっ?!≫



≪薔薇の国の女王?!≫


≪しかも・・・ モカみたいに・・・・・・・・絨毯に座って宙に浮いてる?!≫


≪女王様!≫と


レンが言った


返って来た言葉は


≪レンったら!イヤだぁ〜。アタシ、モカよぉ≫


≪えっ?女王様、何言ってるんですか?≫


≪だからぁ〜アタシはモカなのぉ〜≫


レンは、しゃがみ込んで頭をワシャワシャした


≪目覚めたらね、声もカラダも薔薇の国の女王とソックリになってて、自分でもビックリしたわよぉ〜!≫


≪ホントにモカなのか?≫


≪信じないの?≫


≪微妙・・・≫


≪じゃあ絨毯しまうわ≫


薔薇の花を一輪だけ出して呪文を唱える


遠い空の彼方からフェニックスが、やって来た


≪乗って!≫と言われ素直に乗る


以前、来た事のある部屋だ


≪はい。飲んで≫


≪頂きます≫


≪緑茶だ≫


≪ホントにモカだったんだ・・≫


≪モカ!女になれて良かったな!≫

≪信じてくれたの?
ありがとう!レンのお陰よ≫


≪モカ、これから、どうするの?≫


≪まだ考えてないの・・・・≫


それからモカといろいろ話した


≪僕達、同じ歳だったんだぁ!
何だ、早く言ってよ≫


≪言ったって何も変わらないでしょ≫


≪そんな事ないよ。変わるよっ≫


≪えっ?≫

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