《MUMEI》
馬鹿はオレだった
U字コーナー手前のコース右側からマシンをバンクさせようとした時だった。


オレンジ色の NSR がブレーキを遅らせ、あっさりとオレのインから抜き去っていった。


そう…

オレが辿ったラインは『どうぞブチ抜いて下さいよ…』と言わんばかりにインを開けてアプローチするレコード・ラインだった。

(※112章参照)


馬鹿はオレの方だった…。

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