《MUMEI》 「見つけて…、見つけて…」 自分の世界に入り切っているのか、司は一人ブツブツ言いながら、その意味を考えている。 「見つけて…見つけ‥る?…捜す?…何を?」 そんな調子で自問を繰り返しては、うんうん唸っていたが、漸く一つの答えを導き出した。 「あ…っ!!俺、分かったかも…。」 皆、その一言を聞いた瞬間、司に注目した。 「頭と脚の事だ。きっと…」 「頭と脚?」 「うん。女が見つけて欲しかったのは頭と脚なんだ。」 前へ |次へ |
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