《MUMEI》
真夏の空
…一瞬何が起きたのか分からなかった。


気が付くとオレはコース上で大の字になって、ギラギラと真夏の太陽が輝く空を見上げていた…。


(跨っていた筈の相棒(NSR)の姿が無い…。)


オレは虚ろな意識で、頭に被ったメットをゴロリと右に転がすと、相棒は車底部分をオレに向けて其所に横たわっていた。


コース脇では、特別フリー走行の時にお世話になったオフィシャルの兄ちゃんが後続のマシンに黄色い旗を振っていた…。

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