貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
現実
「ここは東京。わかる?俺には君がどこの中学生なのか、そしてなぜ刀を持ってるのかもわからないけどね!」
だんだん感情がザラついてきてるのがわかる。
見ず知らずの人間に刃物を突き付けられたのだから仕方ない。
梢もそれを察しているらしく、少し怯えた目で幸司を見ている。
「トウキョウ?それは水鬼村から近いのか!?私は鷹霧村から水鬼村に帰る途中で気を失って、目が覚めたらここに居た。さきの身勝手な行動を謝る。」
梢は武士のような謝り方で謝罪している。
だが幸司は更に混乱した。
水鬼村?鷹霧村?頭をぶつけておかしくなってしまったのだろうと勝手に解釈することにした。
「とにかくここは東京なんだよ。水鬼村でも鷹霧村でもない。とりあえず電気通ったからうちに来なよ。」
雨も止まないみたいなので、とりあえず梢を家に連れて帰ることにした。

ほぼ同時刻。
とある港の倉庫に落雷したのが原因で、岸壁の影で行われていた麻薬の取り引きが決裂した。
雨音に掻き消された銃声が、四人の命を消す。
「これで全部か?」
拳銃を持った男が言うと、アタッシュケースを持った男が無言で頷いた。
「そうか…。じゃあ帰るぞ。」
男が拳銃を懐に隠した次の瞬間、男の首が取れた。
横には袴姿の無精髭の男。
「おお、お前、何者だ!!!?」
叫び声と同時に拳銃を持った男の頭が地面に落下した。

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