《MUMEI》 街ノ人々「あっ姫様だ!」 城の門を出てすぐ、声をかけられ、紬はにこりと笑った。 そして、少し歩くと大きな噴水のある広場に出た。 街の人々が紬の回りに集まって来た。 「姫様。私、天使に認定されたのよ。」 「姫様、僕も!」 「あたしも!」 背中に羽のついた人々にが紬の回りに群がった。 紬は困ったように苦笑いを浮かべた。 「姫様、羽遣いの踊りを見せていただけますか?」 古びた住宅から出て来た老婆が言った。 「世奈婆様…喜んで!」 紬は人々から一歩下がると、手を顔の前にだした。 世奈婆さんを中心に手拍子が起こる。 紬が手を上下左右に動かしながら、足を小刻みにステップさせ始めた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |