《MUMEI》
援軍
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・狩っちゃん生きてる?」
狩月の前に立つ想花は満身創痍、ツゥ・・と頬を伝って血が流れポタポタと地面に落ちる。
「・・なんとかね。」
壁に手を付きながら立ち上がる狩月。手には新しい剣。
「後・・2本しか貰ってないんだけどな・・」
ゆっくりと立ち上がるデュラハンに向かって剣を構えながら、想花の前に出る。右腕は痺れて動かず、力なく垂れたまま。
と・・デュラハンの周りに魔法陣が展開・・
「疾く、疾く、走る風、紡ぎて、織り成し・・シルフよ、力を貸したまえ、エアロダンス!」
ボンカーの声と共に起動する。
ヒュカカカカ!!
倒れたままのデュラハンに矢が突き立つ。
「二人共、生きてるな?」
「お前等・・遅すぎ!!」
琴とボンカーの姿を確認した狩月が座り込み、大きく声を上げる。
「悪い、悪い。とりあえず、街の外へ出るつもりだが・・問題ないな?」
「って、怪我してるじゃないか!!すぐに手当てをしないと・・」
ボンカーが狩月の側へと寄って来て・・
「いや、このくらい・・ってマテ!!」
そのまま素通りして、想花の隣へと立ち止まる。
「すぐ手当てするからな。」
「え・・いや私より狩っちゃんの方が重傷っぽいんだけど・・」
治療薬を取り出し、想花の手当てをしていくボンカー。
「・・・まぁ、ボンカーだしなぁ。」
「あっはっは、違いねぇ。」
豪快な笑い声を上げながら狩月の隣にどっかと座るのは、ロシュ。
「あ、どうも。」
「おぅ、坊主、元気だったか?」
「・・・いや、まぁ暴れ疲れたって感じですね。」
「かっかっか。そんだけ減らず口が言えれば問題ねえな。」
慣れた手つきで狩月の怪我の手当てをしていくロシュ。
ロシュたちも途中、戦闘が有ったのか所々包帯が巻かれ、血が滲んでいた。
「ちょ!!ボンカー何処触ってんの!!」
ドゴス!!
鈍い打撃音の後、ボンカーのうめく声が聞こえたが無視することにした。
「・・休憩は終わりにして、急いで逃げないとやばそうだぞ。」
屋根の上から周囲の様子を眺めていた琴が地面に降りてきた。
「そうだな。うし、行くぞ!!」
ロシュがよっと立ち上がりながら声を上げる。
「ボンカー、ボケてないでさっさと行くぞ〜」
倒れたままのボンカーの側によると、ツンツンと斧の先でつつく。
「・・・・なんか俺の扱い悪くないか?」
「日ごろの行いが悪いからだろうな。」
納得いかないといった顔で立ち上がるボンカー。
「ボンカー。後で20万Eね〜。」
想花は笑顔でとんでもないことを言っている。
「えぇ・・ちょっと手が滑っただけだって・・いや、本当に!!」
「っつ!!坊主、後ろだ!!!」

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