《MUMEI》

まだ足なら…。


お願いだから
私の手
治ってよ…。


動いてよ…。



こんなことに
なるなら、
死んだほうが
ましだ…。



「あなたの手、治してあげましょう。」


「えっ?何言ってるの…。」


いきなり声がした。


どこから
聞こえるのだろう…。


「あなたは誰?どこにいるの?」


「扉の中です。」

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