《MUMEI》

色が戻っていた
より鮮やかに鮮明に
コイツの…いや…レイカのおかげなんだな

優しく抱き締めたまま
そのままで
「ありがとう……」

「え?」

「ありがとう…」

「どうしたの?」

「いやなんでもない」

「本当に?」

「あのさ 今日は…ずっと側にいていいかな」

「ずっと?学校は?」

「学校なんかどうでもいい 側にいたいんだ」

「うん ありがとう」

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